かぐらいっきょうの『ここが変だよ日本の教育』

日本の社会や教育で疑問に感じていることをちょこっと書いたブログ

「PTAは 学校に必要なのか?」の巻

 結論からいうと、PTAは、学校運営には、必要ありません。

 

 明日、この組織がなくなっても、毎日の教育活動には、全く影響しないということです。もし、「いや、影響する」という先生がいるなら、その学校は、きちんとした学校運営ができていない証です。

  

 

 さてさて、PTAとは、何なのか。

 

 よく保護者会みたいに思われていますが、そうではありません。

 

「Parent-Teacher Association」の略で、ここに教員が入っていることは、知らない人もいるかもしれません。

 

 保護者と教員が協力して、児童生徒のために何かしらしようという会です。

 

 

 幼少期からの友人が、地元の小学校のPTA会長をしていて、「役の成り手がいない。」「文句ばかりいう親がいる。」「協力的でない。」などと、愚痴ばかりをいうので、僕が、「そうだろうね。だから、PTAという組織は特になくてもいいんだけどね。」というと、さすがに会長としてのプライドがあるのか、「うん」とは言いませんでしたが、彼もそのことはわかっている様子でした。

 

 さらに、その必要性を問うたのですが、あまりぱっとした答えが返ってこない。挙句の果てに、「参観日の時の駐車場警備なんかはP(保護者)でやらないと」などというのだ。

 保護者がやっていて、もし事故が起きたら、だれが責任を取るのだろうか。暇な先生、失礼、手の空いている先生がやるか、警備会社に頼むのが良策だと言っておいたのだが、まあ変わらないでしょう。それが学校というところです。

  

 

 だがしかし、Pをまとめる人は必ずいります。

 保護者個人が、学校に規模の大きな要望を伝えたり、運営に関して物申したりするのは、やはり難しいでしょうから、保護者の意見を取りまとめたり、仲介役をしたりする人はやはり必要です。

 

 そして、学校における、保護者と先生の立つ位置は同列ではありません。ですので、名前も「PTA」ではなく、みんなのイメージ通り、「保護者会」でいいのではないかと思います。

 

 保護者会として会長、副会長あたりを何人かにお願いして、式典でお話していただく、でいいのではないでしょうか。

 

 

 いろいろな立場の人とこの話をしましたが、「PTAはいらないかな」という意見が多いです。しかし、PTAの活動の中に、どうしても意義を見出そうとする人もいます。

 

 そこで、PTAのよくある活動(仕事?)を見てみましょう。

 

〇学校行事の手伝い

 これは、生徒数が少ない僻地などの学校では必要でしょうが、特にPTAとしてやる必要はなく、普通に、校長もしくは学級担任から保護者にお願いすれば済むことです。

 

 〇地域パトロール

 やっているというところもあるようですが、僕の経験上、そんなに大々的にやっている学校はありません。どちらかというと、地域ボランティアの人が「見守り隊」みたいな形でやってくれているようです。

 

〇広報活動

 家庭教育に関する情報提供などはあるといいかもしれませんが、今やネットでなんでも情報は得られますから必要ないかな。

 

〇廃品やベルマークの回収

 これがよくわからない。保護者が、家事や仕事の合間に学校に来て、何時間も作業をする必要があるのでしょうか。今の時代、ベルマークに頼らなくても、学校で必要なものは学校で購入すればいいことですし、どこかに寄付するのであれば、ベルマークを子どもたちで集めてそのまま送ればいいだけのことです。

 もし、そこに教育的価値を見出すとしたら、委員会活動や青少年赤十字活動などで、児童、生徒にやらせれば、子どもたちにはいい体験になるかともと思いますが。

 

〇親睦を図る

 PTA規約にもよくでてきますが、懇親会を開いても、役職の人しか参加しないなんてことはざらです。なぜか教員は強制参加なので、「教員たくさん、保護者少し」なんておかしな会になってしまっています。

 親睦を深めるなら、参観授業の後、教室でお茶会ぐらいでいいのでは。

 

 

  とにかく、その活動には、無意味なものが多く、保護者のストレスにもなっています。役は話し合いでは決まりません。みんなやりたくないのです。

 どうしてもやりたいという保護者がいるのなら、募集制にするといいかと思います。

 

 

 学校というところは、物事を一旦始めると、それがどんなに無駄であっても、無意味であっても、問題があっても、やめることができない、非効率な場所です。

 

 長年やってきたことをやめようとすると、無責任な人から必ず反対意見が出ます。それを無責任な管理職が嫌がって、いつまでも改革に乗り出せないという現状があります。

 

 PTAの組織をなくせば、学校組織のスリム化が図れます。しいては、教員の仕事のスリム化につながり、そして、そのことは、その先にいる子どもたちのメリットにつながります。

 

 時代も令和時代になりますし、学校も改革をするいい時期ではないでしょうか。