「エスカレーターの歩き問題で、変な数字を使った変な理屈に待った」の巻
僕はNHKのニュースを結構見ています。
受信料分は、見ないと損だから・・・ではありません。他のテレビ局より、信憑性があるかな・・・がおそらくその理由です。
ただ、最近のニュース番組は、事実を思想で着色しようとしている感が否めません。事実のみを伝え、それをどう捉えるのかは、視聴者に委ねるのが、本来の公共放送の役割ではないでしょうか。
ニュースを読むアナウンサーがコメント(感想)を付け加えるのは、「それは、あなたの思想であって、イメージの押し売りだ」と思ったりもしますが、一言ぐらいコメントして、自分の色を見せたいのかもしれません。
そうそう。本題は、今日していた、エスカレーターの歩き問題のニュースの話でした。
この問題自体は、「エスカレーターで歩くのは危ないのでやめましょう」でルールを作ればいいと思いますが、その話題の途中で、変な理論を混ぜ込んでくるので、おい、おい、おいと、食いついてしましました。
内容は大体こんな感じだったと思います。
350人が二列になってエスカレーターで上の階に登ります。歩かずに進んだ場合と、片側の人が歩いた場合のタイムを計測しました。350人全員が登りきるのは、どっちが早いかみたいな。このテーマの流れからいって、もちろん歩かずに並んで登った方が、早いというデータになってます。ホントか嘘か。
算数が好きな人なら、ここで「ちょっと待った」となりますよね。
350人全員が登りきる必要がどこにあるのでしょうか。現実世界では、早く行きたい人と、のんびりでかまわない人がいます。
では、こういう実験をしてみましょう。片側を歩く方は、250人は左側を歩かずに行き、100人は右側を歩いて登ります。350番目の人が早く登れたのはどちらでしょう?
じゃあ、こんなのはどうでしょうか。350人全員にストップウォッチを持って下から上までのタイムを測ってもらいます。700人の平均より、早く上がりきれた人が多いのはどっち?
エスカレーターでは歩かないにしましょうは、正解なのかもしれませんが、それを視聴者に納得させるために、変な数字を使うのはやめましょう。結果ありきのデータを持ってきて、理解できない人をだまして納得させるのではなく、「歩くと危ないからやめましょう」でいいんじゃないですか。
今回は、上手くまとまらず、書き過ぎましたが、このあたりで失礼します。