かぐらいっきょうの『ここが変だよ日本の教育』

日本の社会や教育で疑問に感じていることをちょこっと書いたブログ

教育

「詰め込み教育 ホントは大切」の巻

さて、突然ですが、「温故知新」という言葉を知っていますか。 日本人は、なんでもかんでも新しいものに飛びついて、それがいいと理由なく言っていますが、少し立ち止まって、古いものを見直してみることも必要ではないでしょうか。 それは教育の世界も同じ…

「速さの問題で は・じ・きを教える先生は ダメな先生」の巻

「なぜこの問題が解けたの?」 お世辞にも数学ができるとは言えない中学生Aさんが、いきなり難しい問題を解いてきたので、驚いて聞くと、 「塾で公式を教えてもらい、そこに数を当てはめると解けました。」 なるほど、そうだよね、となりまして、 「じゃあ…

「インド人は九九が20段までできるので数学ができるのうそ」の巻

以前、テレビで、インドの小学生がすごい、なんて番組をやっていたのを見ました。 林先生が驚いた!世界の天才教育・・・とかいう番組です。 取材に行ったインドの学校の中で、おそらく一番賢いだろう子が、大人でも解くのが難しい数学の問題をささっと解き…

「ネコ同士の喧嘩を止めに入って 自分が獣だということを思い出した」の巻

「今日から俺は」 昭和40年代に生まれた僕は、ツッパルことが男の勲章みたいな生活を送っていました。とりあえず、目があったらイチャモンをつけ、自分の歩く前に人がいたらドツク。そういう時代です。 昨日、ネコが喧嘩をしていたのですが、「フーフー、ギ…

「モンスターペアレンツには、正義のモンスターもいる」の巻

「モンスターペアレンツ」 学校に理不尽な苦情、要求をしてくる保護者のことをいいますが、僕も教員時代には、沢山のモンスターに出会い、そして、戦ってきました。 実は、昭和の時代からモンスター系の保護者はいるにはいましたが、今、なぜ、問題視されて…

「ゆとり世代の問題と 教科書が薄くなったことは関係ない」の巻

テレビでニュースを見ていると、「“ゆとり世代”活躍する若者たち」というやつをやっていた。 何を言っているのか? ゆとりだろうが、団塊だろうが、いつの時代でも、活躍する若者は必ずいます。成功している人を見て、結果論で物事を見るのは、その本質を見…

「本をたくさん読んでる子が国語ができるとは限らない」の巻

ある小学校のクラスで、読書記録のチェックをしていた時のことです。 図書館や学級文庫の本をたくさん借りている子がいたのですが、その子は国語がお世辞にもいい成績ではありませんでした。これだけ本を読んでいるのに国語の成績がいまいちなのはなぜなのか…

「通信簿の不思議、評価が結構いいかげん問題」の巻

そろそろ通信簿の時期ですが、ずっと不思議に思っているのは、「行動の記録」「行動のようす」などといった行動の欄の評価です。 お子さんがいる方は、どうでしょうか? 2学期の行動の評価は、1学期より上がっていたでしょうか? 学校は学習の場ですから、本…

「健康な人は、マスクをしない」の巻

インフルエンザが流行し始めました。 「マスクをして予防を。」 「手洗い、うがいを徹底しましょう。」 なんてテレビで言っていましたが、僕の見解は少し違います。 「健康な人は、予防はしなくて良し」です。 学校で子どもたちを見ていて感じるのは、健康に…

「理系の人と文系の人、実際は理系の人と理系じゃない人」の巻

あなたは、理系ですか?文系ですか? 得意な教科で考えている人がいるかもしれませんが、そこは少し違います。 高校に入ると、理系と文系に分かれる学校もあるでしょう。 これは、自分の進みたい大学・学部に関係するのかと思いきや、自分の得意な分野で決め…

「ボランティア活動が評価されるおかしな国」の巻

「ボランティアには参加した方がいいですか?」 受験生の子が、僕にこう尋ねました。 「そだね。しておいた方がいいね。」 今や、こんなことを聞かれても驚きもせずに即答しますが、初めてこの質問をされた時は、やはりショックでした。 子どもたちは、ボラ…

「褒めて育てるは間違い?・・・はい。そうです。」の巻

小・中学校は、そろそろ2学期も終わりですね。 先週あたりに保護者懇談会もあったと思いますが、保護者の皆さん、どうでしょう?何かお子さんの悪いところを教えてもらえたでしょうか。 先生が良いことばかり言っても、それを信じてはいけませんよ。 どんな…

「人間はみんな嘘つき・・・でもない話」の巻

2018年もあと二週間。いかがお過ごしでしょうか。 今年は企業の嘘が、よくニュースになりました。 最近はゴーンさんが話題ですが、ちょっと前には、油圧機器メーカーと子会社による免震・制振装置の検査データ改ざん、日本の有名自動車メーカーの検査での不…

「義務教育が義務じゃなくなった日」の巻

「日本の義務教育は何年間ですか。」 と外国人に聞かれたら、何と答えますか。 そうです。答えは「0年」です (???)。 僕がなぜ、「0年」と言ったかというと、今の日本の義務教育と呼ばれるものは、「義務」ではなく「権利」の色が強く、なぜ義務化し…

「大人になっても文章力の乏しい人が多いのはなぜ?」の巻

みなさんはラジオを聴きますか。 僕は、ラジオはほとんど聴かないのですが、あえて聴く番組が一つだけあります。 その番組の好きなところは、パーソナリティーがリスナーのボロさを愛を持ってディスるところで、メッセージの内容をいじるだけでなく、そのメ…

「九九と掛け算の違いを言えますか?」の巻

僕はときどき、諸先生方に「算数の指導力」を測る意味合いで、失礼ながらこの質問をします。 『九九』と『掛け算』は、数学教育的には全く別次元のものなのですが、これを同じに考えている先生の多いこと、多いこと。いや、ほとんどの先生がそう考えていると…

「学校のいじめはなくそうと思えばなくせるのになくさないのはなぜ?」の巻

「いじめをなくそう」 学校のいじめ問題については、たいへんな問題なので、簡単に語れるものではありませんが、ここでは「なくすことはできる」ということだけ、書いておこうと思います。 世の中からいじめをなくすことは、はっきり言って無理ですが、学校…

「英語の教育番組を見て、国語教育を考えた」の巻

テレビの英語教育番組をたまたま見ていて、びっくりした話です。 「私は野球です。」を英語にしましょう。難しいでしょう。みたいな内容です。 みなさんは、この問いに対し、どう思うでしょうか。 普段使いの日本語を英語に直すことの難しさを強調した番組構…

「教科書の不思議 英語科&理科編」の巻

ノーベル賞を受賞された本庶教授が、会見で「教科書を信じるな」ということを言っておられましたが、僕もまったくもってそう思います。 みなさんは、教科書を読んでいて、おかしいなと思うことがありますか。 僕はたくさんあるのですが、今日は、中学生のこ…

「ハロウィン問題から考える日本人のモラルセンス」の巻

お昼のニュースを見ていると、ハロウィンの時に暴れた若者が逮捕されたニュースが流れていました。タイムリーなテーマではないのですが、少しハロウィン問題を考えたいと思います。 毎年、ハロウィンになると渋谷の様子がマスコミで取り上げられ、その際に起…

「性善説と性悪説、どちらが正解ですか・・・が不正解です」の巻

「性善説」とか「性悪説」とかいった言葉を聞いたことがありますか。 孟子と荀子の教えです。 「どちらが正しいか」なんて議論になったりもしますが、意見が分かれますよね。 そりゃそうです。どちらも正解だからです。 人の本性は、もともと善の要素の強い…

「誰が言っているかではなく、何を言っているかが一番大事」の巻

僕が、大学で研究をしていたとき、誰も考えていない理論の展開をしていくと、教授が必ず「それは、誰が言っているのかね?」と聞いてくるので、「私のオリジナルです。」と答えると、教授は難しい顔をして、首を横に振るのです。もちろん、諸先輩方の論説を…

「ボーと生きてんじゃねえよ!と言われて、ボーと生きてないことを自覚している」の巻

「ボーっと生きてんじゃねえよ!」のセリフで一世を風靡しているNHKの番組『チコちゃんに叱られる』を見て、自分がボーと生きていないことを自覚できている今日この頃です。 番組は、「こんなことも知らないの?」の体で進んでいきますが、チコちゃんには…

「学校の宿題ははたして必要なのか」の巻

結論から言うと、まあいらないかな・・・といった感じです。 日ごろ接している子どもたちに、「今日は宿題、多いの?」と聞くと、「あまりない」という答えが大半です。 一昔前は、宿題は毎日あって当たり前、これでもかと大量に出す先生も結構いましたが、…